DHEAは天然のやせ薬
DHEA
ダイエットとDHEAの関係を述べることにしましょう。DHEAはそれ自体が脂肪の代謝を活発にさせ、脂肪を燃焼させてエネルギーに変換させる作用があります。つまり、体温を上昇させ、やせさせる効果があるということです。結果的に楽してやせることができるのです。
ですが、逆に言うとDHEAが少ない人は太りやすい体質ということになります。先ほど述べたようにDHEAは性欲や性感と連動していることは確かなので、性欲が少ない人は太りやすい体質の証拠となっていると言えそうです。
また、アカゲザルのメスのDHEAを調べた研究によると、やせたメスは肥満のメスのなんと2倍のDHEAがあることがわかったのです。ということは、肥満のアカゲザルはやせたアカゲザルよりも性欲がなく、不感症とも言えるかもしれません。
ですから、肥満と不感症というのはDHEAというホルモンを考えることで密接な関係があることがわかります。
DHEAと性感帯
「性感帯はどこか?」と聞かれると胸や陰部がまず頭に浮かびます。確かにここは、触られると性的に興奮する場所です。ですが、この性感帯にDHEAが関係しているということを知っている人はほとんどいないはずです。
性感帯とされる皮膚を生殖器皮膚と呼びますが、人間では乳房、生殖器、恥丘、陰唇、太ももの内側などが挙げられます。驚くべきことは、これらの部分の皮下脂肪にはかなり高濃度なDHEAが含まれているのです。このDHEAが性感を司っていることは明らかで、オーガズムへ導くために重要なホルモンとなっていたのです。
ここまではっきりとわかれば、「肥満=不感症」という図式が科学的に見えてくるのではないかと思います。
DHEAの増やし方とは?
やせている人はDHEA(ジヒドロエピアンドロゲン)が多く、このDHEAの影響で性感が高まることを述べました。つまり「太っている人は不感症」という俗説に科学的な正当性があることがわかりました。また、DHEAは脂肪の代謝を高めて体内で燃焼させることがわかっていますので、これを増やすことができれば「やせ」と「性感の高さ」の2つを同時に得られることがわかります。ここではこのDHEAのセックスでの役割をもう少し深く追求し、さらに一体どうすればDHEAを増やしていくことができるのかについて論じていきたいと思います
DHEAとオーガズム
DHEAは脳の中の「中隔核」と「内側視索前野」という性行動と性反応を支配する中枢を刺激することがわかっています。ラットの実験では発情期のメスのにおいをオスにかがせると脳の性中枢(性行動や性反応を支配する部分)のDHEAが急上昇することがわかっています。つまり脳内のDHEAが上昇すると性的な興奮が起きやすくなり、またはその逆に性的刺激によって脳内のDHEAが上昇すると予想されます。
それだけでなく、DHEAは中隔核での痙攣のような電気刺激を起こりやすくさせますが、これがいわゆるオーガズムの快感の電気信号なのです。ちょっと難しかったでしょうか。つまりDHEAは「オーガズムを起こりやすくさせる」というわけです。
するとやはり、DHEAの分泌量はオーガズムに影響を及ぼすわけですから、肥満の女性はオーガズムが起こりにくいということになります。もちろん、オーガズムはホルモン的な影響だけでなく、相手の男性のセックスの器量や「どれだけ性的に興奮できる相手か?」「恋愛に不信感や不安感を持っていないか?」などにも影響されますので一概に肥満の女性がオーガズムが起こりにくいと言えません。しかしそのような傾向があることは事実であるようです。
DHEAをアップさせる薬
今、アメリカで注目されている禁煙薬で「ザイバン」というものがあります。この薬はもともとうつ病に効果がある薬として生産されましたが、実をいうとDHEAを増加させる作用もあるようなのです。ザイバンは基本的に、うつに陥って低下しているドーパミンをアップさせる薬なのですが、同時にDHEAもアップさせます。ドーパミンは人の快感を伝達させる物質として知られていますが、ザイバンを服用すると快感を強く感じ、しかもDHEAの作用で性感もアップするわけですから性欲をアップさせるためには夢のような薬といえます。もちろんやせることにも一役買います。すばらしい薬ですね。さて、この薬の服用実験を行ったテレサ=クレンショーは著書『愛は脳内物質がきめる』のなかで、ザイバンが女性の性生活に劇的な変化を与えることを述べています。それまで不感症で一度もオーガズムなど経験したことのない女性が、性生活でたやすくオーガズムを感じられる肉体になったというのです。
このようにザイバンはなかなか魅力的な薬ではありますが、私はこの薬をすすめるというわけではありません。大なり小なり、このような精神に影響を与える薬には予期せぬ副作用があるからです。ただ、ここではDHEAがオーガズムを起こりやすくさせる作用があるということを強調したかったのです。
やせと性感の両方を得られるDHEA。すばらしいホルモンです。それでは以下にDHEAをアップさせる方法をご紹介しましょう。
やせと性感アップのDHEAを増やす方法
1) シータ波を利用する
何かに集中したり瞑想にふけっていたり、レム睡眠のときに脳波を測定すると「シータ波」とよばれる低い周波数の波が現れます。このシータ波が出ているときにDHEAが多く分泌されることがわかっています。ですから睡眠をとることや何かに熱中することを多く持つこと、瞑想することがDHEAを分泌させるために有効といえます。前出のテレサ=クレンショーの調査によると瞑想療法をしている45歳以上のグループでは47%もDHEAが上昇したと報告しています。
しかし、瞑想をするといっても、一般人の私たちに簡単にできるものではありません。ストレスの多いこの世界で、シータ波を出すことはなかなか至難の技と言えるでしょう。ですが、誰でもシータ波を出せる方法があるのをご存知でしょうか? それがセックスです。とくにオーガズムの時にシータ波が現れるのです。つまり、DHEAがセックスライフを豊かにするだけでなく、セックスがDHEAを高める効果もあるというわけです。
誰とでも気軽にというわけにはいきませんが、DHEAを増やすためにセックスを利用するのも方法の一つです。
2) タバコ
喫煙するとニコチンの作用でドーパミンやDHEAが増加します。ただし、おすすめとは言えません。
3) 運動
運動するとDHEAが増えるようです。しかし、しっかりと増やしてあげるためには最低でも30分以上の運動を1カ月以上続ける必要があるようです。
4) お酒を減らす
アルコールは飲むと30分以内に脳内のDHEAが低下します。アルコールはほどほどにしましょう。
(参考文献:『愛は脳内物質がきめる』テレサ=クレンショー著/小川敏子訳/講談社)
このようにDHEAは、ダイエットに、セックスに、とても効果を発揮するホルモンです。現在DHEAのサプリメントはまだそれほど一般的ではありませんが、一部の国では骨粗鬆症の治療薬として認可が下りているところもあります。
しかし、サプリメントとして取り入れなくても、セックスや運動などで高める方法もあるのでみなさんにはこちらの方法で努力していただきたいと思います。やはり、セックスはダイエットや美容に絶大な効果があるのだなあと感心させられます。














